この記事では、Escape from Tarkov(以下、タルコフ)に近いゲーム性を持つゲームの情報を集めてみた。
ゲーム性は具体的には以下のようなことを指す。
- PvPvEのFPS(※当記事ではPvEのゲームも紹介)
- 生きて脱出地点に到達することでクリアとなる
- 出撃中に落ちている武器やアイテムなどを入手し持ち帰れる
- ランダム性のあるドロップアイテム
- 限られたインベントリとアイテムの取捨選択
- 武器のカスタマイズ
- 食料や水分の補給
- 死んだらその出撃中に持っていたアイテムを失う
- 拠点機能
- トレード(アイテム売買)
- クエストの受注
- アイテムのクラフト
これらの要素を持つゲームは、「タルコフライク」「脱出シューター」などと呼ばれる。
当記事では、こういったゲーム性に近いゲームを紹介する。
※この記事ではPvEのゲームも紹介するので詳しくはゲームごとに確認してほしい。
これだというゲームがあまりないまだ発展途上のゲームジャンルではあるが、発売予定のゲームや早期アクセスのゲームの中にはかなり期待できそうなものが出てきているので、それらもいくつか紹介する。
Dark and Darker
ファンタジー版のTPSタルコフ。
ダンジョンを探索する形で、職業や魔法、ポーションなどが存在する。協力プレイもある。
一部のストリーマーの間でベータ版がプレイされ話題になった。評判は悪くなさそうに見えたが、権利関係の問題でSteamから削除され現在もまだ復活していない。開発元は問題を否定している。軽く調べてみた感じでもかなりごたついているようで、個人的な感覚だが今の状況からかなり好転しないとゲームの配信再開は難しいのではないかと思う。
追記: DaDの公式サイトから買えるようになった。
追記2:Epic Games ストアからも販売予定になった。
Marauders
宇宙が舞台のSFでPvPvEのFPS。
ハードコアなタルコフに比べ比較的カジュアル寄りでプレイしやすいという評価が多い。協力プレイもある。
早期アクセスで少し厳し目な評価。
HAWKED
フォートナイトのようなビジュアルのTPS視点のPvPvE脱出シューター。
バトロワ寄りだが、武器のカスタマイズやお宝探し、戦場からの脱出などの要素も。
基本プレイ無料で、日本語には非対応。
まだ発売したばかりの早期アクセスで現状少し厳し目な評価。今後に期待。
Badlanders
荒廃した世界が舞台のPvP TPS。
アイテムの持ち込み、戦場からの脱出、銃のカスタマイズ、プレイヤー間の取り引きなどがあり、一度に25人がマッチするバトロワ寄り。
PUBGっぽさがあるが、開発会社は荒野行動のNetEase。
こちらも早期アクセスで配信中。 スマホ版もあり月1~2回の頻度でアップデートがされている。
S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl (ストーカー: シャドウオブチェルノブイリ)
チェルノブイリの禁止区域での生存を描いたリアル系の完全PvEのFPS。
アイテムの管理・売買、装備のカスタマイズ、などの要素もありタルコフに似ていると言われる。野生のモンスターや敵ではないNPCが出てくるなどタルコフと異なる点もある。
タルコフの開発者が作っていたゲームであるようで、かなり評価が高くリスペクトしているゲームも多いようだ。2007年リリースのかなり昔からあるゲーム。
Hunt: Showdown
ゾンビなどのモンスターが出てくるPvPvEのFPS。
モンスターやプレイヤーを倒したり特定の地点を訪れることで経験値を入手できプレイヤーを強化できるが、死ぬと育てたキャラクターは失われる。
戦場からの脱出やマップ上のギミックなどの要素も。
ZERO Sievert
FPSではなく見下ろし型の2D。PvPではなく完全PvE。
世界観はタルコフに近く、ロシアの架空の地域Zakovを舞台にしている。
公式では日本語未対応だが、非公式で有志が日本語化できるようにしている。
早期アクセスではあるが、Steamで「非常に好評」の評価を得ている。
なお、マルチプレイへの開発意欲は高くないようだ。
Vigor
PUBGのようなカジュアルな感じのTPSで、ルートアイテム(お宝)を集めたり戦場からの脱出があったりなどタルコフに近いゲーム性があるようだ。
評判は良さげだが日本語には非対応。
Xbox、Switch、PS4、PS5に対応しており、無料でプレイ可能らしい。
PCには非対応だったが、近々Steam版が早期アクセスで発売予定。
Incursion Red River
リアル寄りの完全PvEのFPS。
タスクやアイテム集め・死体からのアイテム回収、実在する武器やパーツによるカスタマイズ、戦場からの脱出、デスによるアイテムのロストなどがあり、完全PvEのタルコフライクなゲームを探しているならありの選択肢かも。マルチプレイも。
2024/4に出たばかりの早期アクセスで、マップやコンテンツはまだ少なそう?日本語も非対応。
2年間の早期アクセスが予定されているとのことで、今後のアップデートに期待。
Gray Zone Warfare
リアル寄りオープンワールドのPvPvEのFPS。
まだ詳しい情報はわからないが、タスクやルートアイテム集め・死体からのアイテム回収、実在する武器やパーツによるカスタマイズ、食事・水分摂取、出血、戦場からの脱出、デスによるアイテムのロストなどがあり、かなりタルコフに近いゲームシステムな印象があるため期待できそう。
2024/4/30 に早期アクセスでの販売がスタートした。日本語は非対応。
「Gray Zone Warfareは長期的なプロジェクトであり、究極のゲーム体験を提供するまで進化し続けます。」とあり、フルリリースでは以下のようなことが予定されているとのこと(Steamより引用。細かくは変更される可能性あり)。
- すべてのロケーションと多彩なバイオームを含む完全なマップ
- 最強レベルの敵が登場し、新たなストーリーが展開される危険なグラウンドゼロエリア
- 敵のタイプ、状況、時間、天候に応じた様々なタイプのAI行動
- クエスト、パトロール、スカベンジ、他者への攻撃など独自の規範を持つ勢力ベースのAI
- 進行システムと多彩な評価を特徴とする勢力
- 綿密に練り込まれたプロットを特徴とする、没入型の環境ストーリー
- メインとサイド両方のストーリーを網羅する高度なクエストシステム
- ゲームを変える、魅力的なシーズナルイベント
- 資源集約的なサバイバルにフォーカスしたクラフト
- ゲームプレイ体験を変える、ダイナミックな天候
- 高速の昼夜サイクル
- グラインドではなく、プレイヤーの実績に基づいたユニークなスキルシステム
※グラインド=退屈な繰り返し作業 - カスタマイズ可能な、プレイヤーの「安上がり」な拠点区画
- 強化された武器のカスタマイズ
- 完全にカスタマイズ可能な装備
- プレイヤー用の複雑な取引システム
今後発売予定のゲーム
We The People
2028年のアメリカが舞台のゾンビサバイバルFPSでタルコフを超えるゲームを目指してかなり気合を入れて作られているようだ。
追記:2023/7頃の発表以降、音沙汰がないが開発は順調なのだろうか?
Arena Breakout: Infinite
リアル寄りのFPS視点のPvPvE脱出シューター。
スタミナ・水分・エネルギー、ミッション、アイテム管理・金策、戦場からの脱出、銃のカスタマイズなどの要素がある模様。
2024/5/8(水)からクローズドβテストがスタートするとのこと。
ちなみに、開発元のMoreFun Studiosは中国のゲーム大手Tencentの開発スタジオ。
スマホ向けに出ているArena Breakout自体は現在すでにスマホで遊ぶことができ、その後継作としてPC対応で登場する形になる。
Project L33T
同じくリアル寄りFPS視点のPvPvE脱出シューター。
まだ詳しい情報はわからないが、Gray Zone WarfareやArena Breakout: Infiniteと似た感じの期待できそうな雰囲気はある。
2024/5/5現在クローズドβテスト中で、Steamページから参加リクエストを申請可能。
Dungeonborne (Project Crawl)
見たところファンタジー版タルコフのような感じで、ダンジョン探索型でもあることからDark and Darkerに近い印象を受けるFPS視点のPvPvE。
ファイター、プリーストなどの職業があり、パーティプレイも可能らしい。
当初は「Project Crawl」という名前で発表され、正式に「Dungeonborne」という名前に決まったようだ。
2024/2/5現在Demo版がプレイ可能になっている。
Dungeon Stalkers
同じく、Dark and Darkerのようなゲーム性。TPS視点。
2024/2/6現在Demo版がプレイ可能。
9 Realms
同じく、Dark and Darkerのようなゲーム性。FPS視点。
SYNDUALITY Echo of Ada(シンデュアリティ)
近未来SFのような世界でプレイヤーがメカに乗って戦うPvPvEの脱出シューター。映像を見た感じではおそらくTPS視点。
バンダイナムコから発売予定で、2022年にはすでに発表されていた模様。
2024/3頃にはクローズドβテストを開始している。
Steamカテゴリ
脱出シューター
Steamでも「脱出シューター(Extraction Shooter)」というカテゴリがちゃんと用意されて検索できるようになった。
ルーターシューター
海外ではストーリーや成長要素のあるPvEのFPSを「ルートシューター」、「ルーターシューター」と呼ぶことがあり、Steamでもカテゴリが存在する。
ちなみに、ルート(Loot)はお宝・略奪品、ルーター(Looter)は略奪者を意味する。
販売終了になったゲーム
折りたたみ
The Cycle: Frontier(2023/9サービス終了)
近未来SF版のタルコフ。
Apex Legendsのような世界観で、独自の銃や様々な謎の生物が登場する。
こちらも一部のストリーマーの間でベータ版がプレイされ話題になったが、残念ながら2023年9月28日でサービス終了となった。
Starsiege: Deadzone
近未来SF版タルコフ(またはDaD)のようなゲーム。
追記:開発・運営の方針が評価されず驚くほど低い評価になってしまっており、ついにストアから買えなくなった。
Project GGG
宇宙が舞台の見下ろし型のPvPvEの脱出シューター。
追記:Steamページの情報がなくなっている。開発中止か?。